【単著】
加藤弘通 2007 問題行動と学校の荒れ ナカニシヤ出版
学校における問題行動を、(1)問題行動の発生、(2)問題行動の継続過程、(3)個人の問題行動から集団の荒れへの展開過程、(4)集団の荒れの慢性化(継続過程)に分け、これまでほとんど焦点があてられてこなかった(2)~(4)のプロセスについて検討しました。博士論文を書籍化したものです。
【編著】
加藤弘通・岡田有司・金子泰之(編著)、都筑学(監修)2022 教育問題の心理学:何のための研究か? 福村出版
はじめに:何のために研究するのか? pp.8-10
第3章 いじめ:プロセスとしてとらえる pp.97-114(舒悦・加藤弘通)
【編著】
加藤弘通・川田学(編著)2020 心理学概論:歴史・基礎・応用 ミネルヴァ書房
序章 あたらしい心理学のはじまり pp.1-7
第10章 犯罪と司法 pp.137-148
【編著】
心理科学研究会(編)2020 中学・高校教師になるための教育心理学第4版 有斐閣
第6章「生徒指導」の編者を担当し、以下の節を執筆しています。
第1節 生徒指導とは何か pp.186-191
第5節 問題行動の理解と対応 pp.214-224
【編著】
心理科学研究会(編)2012 中学・高校教師になるための教育心理学第3版 有斐閣
第6章「生徒指導」の編者を担当し、
第1節 生徒指導とは何か pp.202-207
第2節 学級づくり pp.207-214
第5節 問題行動の理解と対応 pp.228-236 を執筆しています。
【編著】
山本睦・加藤弘通(編著)2011 ひとつ上をいく卒論・修論を書くための心理学理論ガイドブック ナカニシヤ出版
第6章 やりたいようにやることが自由なのか(A・N・レオンチェフ 『子どもの精神発達』)pp.58-67
第11章「原因」ではなく「結果」を疑う(S.マクナミー,K.J.ガーゲン『ナラティヴ・セラピー』)pp.114-123 を執筆しています。
【編著】
夏堀睦・加藤弘通(編著)2007 卒論・修論をはじめるための心理学理論ガイドブック ナカニシヤ出版
第4章「うまくいかないこと」がうまくいく(ベイトソン『精神の生態学』)pp36-46
第10章 教える人がいない学習(エンゲストローム『拡張による学習』)pp.102-111
を執筆しています。
【監訳】
加藤弘通・川田学・伊藤崇(監訳)2017 発達心理学・再入門:ブレークスルーを生んだ14の研究 新曜社
はじめに の訳を担当しています。
【翻訳】
Crosnoe, R. & Benner, A. D., (加藤弘通 訳)(2022). 学校での子どもたち 二宮克美・子安増生(監訳)児童心理学・発達科学ハンドブック4巻上巻, 福村出版, pp.400-455.
【共著】
加藤弘通 2023 いじめSOSとその対応 『体と心 保健総合大百科 2023 中・高校編』 少年写真新聞社, pp.133−135.
【共著】
加藤弘通 2023 第5章 いじめ・問題行動へのアプローチ:発達心理学からみたいじめ・問題行動 下司晶(編著)『道徳教育(未来の教育を創る教職教養指針8)』 学文社, pp.89−99.
【共著】
加藤弘通 2023 第20章 そこまでは悪いことはしないけど:非行・問題行動の心理学1 日本青年心理学会(企画)『心のなかはどうなっているの?:高校生の「なぜ」に答える心理学』 福村出版, pp.161−164.
【共著】
加藤弘通 2022 第9章 子どもの貧困と思春期の発達 松本伊智朗(編著)『子どもと家族の貧困 :学際的調査からみえてきたこと』 法律文化社, pp.174−188.
【共著】
加藤弘通 2022 第1部第2章第2節 問題からみる子どもの発達:発達がうまくいっていないから問題が起きるのか? 都筑学(監修)半澤礼之・坂井敬子・照井裕子(編著)『発達発達とは? :自己と他者/時間と空間から問う生涯発達心理学』 (問いからはじまる心理学) 福村出版, pp.
【共著】
加藤弘通 2022 第2部4⃣ 地域が子どもを育てられるのは、地域が子どもによって育てられているときのみである 時岡晴美・大久保智生・岡田涼(編著)『地域・学校の協働が醸成する「まちづくりマインド」:多様化する現代社会における〈ソフトのまちづくり〉の展望 福村出版, pp.163-167.
編者の時岡先生が行ってきた学校支援地域本部事業の成果について、発達心理学の視点から「支援するとはどういうことか?」「発達とは何か?」を問い直し、思春期の子どもたちがもつ可能性について考察しました。
【共著】
加藤弘通 2021 第2部コメント ライフヒストリーから読む「支援者の成長」 都筑学(編)『他者を支援する人はいかに成長するのか』 ナカニシヤ出版, pp.110-115.
福祉領域で働く支援者のライフヒストリーを読み、そこに共通する特徴を「育つこと・育てられること」「相手のことを理解しつつ、わからないことを認めること」「相手を変えることから、ともに変化する存在へ」という視点からコメントをしました。
【共著】
加藤弘通 2021 第2部 1,「支援から協働へ」が意味すること:子どもを変えるから子どもが変われる場をつくるへ 時岡晴美・大久保智生・岡田涼・平田俊治(編著)『地域と協働する学校:中学校の実践から読み解く思春期の子どもと地域の大人のかかわり』 福村出版
学校の荒れを立て直した元校長先生の実践について、向き合う関係から並び合う関係という視点からコメントしました。
【共著】
加藤弘通 2021 第2章「思春期からの青年期の発達の特徴」 第3節 青年期の発達課題 第4節 青年期の心理社会的問題 常田美穂・辰巳裕子・北川裕美子・吉井鮎美(編)『子ども家庭支援の心理学ー子どもの未来を支える家庭支援のあり方を探る』ひとなる書房, pp.36−38,39−43.
青年期の基本的な発達とひきもりを例に青年期に生じる心理社会的な問題について論じました。
【共著】
加藤弘通 2021 留岡清男の実践思想に注目してー不良児研究における実践性の問題ー 大泉溥(編)『日本の子ども研究ー復刻版解題と原著論文ー』クレス出版, pp.255-276.
戦前から戦後に活躍した留岡清男の「心理学」に注目し、その背景にある実践性の思想を同時代の心理学者、城戸幡太郎の思想との比較で検討し、現代的な意義について論じました。
【共著】
加藤弘通 2020 第2章 思春期の発達と問題行動 白井利明(編著)『生涯発達の理論と支援』 金子書房, pp.14-23.
発達することで起きてくる問題に注目することで、逆に問題の中にある発達の可能性を指摘しました。特に思春期の自尊感情の低下に注目し、その背景にある批判的思考の発達をデータを用いて論じました。また実証研究から得られた結果をもとに、思春期にありがちな事例について、具体的な現象を発達という視点からとらえる試みを示しました。
【共著】
加藤弘通・岡田智 2019 子どもの発達が気になったら はじめに読む発達心理・発達相談の本 ナツメ社
Part 1の「発達」とは?とPart 3の「発達」から派生する「問題」、その他キーワード解説を執筆しています。
発達やそれに関わる諸問題(いじめや不登校、非行)について、一般の方にも分かりやすく理解してもらえるよう平易な表現で書きました。
【共著】
加藤弘通 2019 第4章 調査からみる子どもの貧困と学校の関係 吉住隆弘・川口洋誉・鈴木晶子(編著)『子どもの貧困と地域の連携・協働:〈学校とのつながり〉から考える支援 明石書店, pp.59-71.
子どもの貧困に対する支援としては、一般的にどんな支援が必要か、どんな支援が足りないかという視点から論じられることが多いです。しかし、この章では、子どもに対する実証的な調査結果から、現在の学校が子どもの貧困に対して「できていること」を探りました。それにより現在の学校教育において、「何を失ってはならないのか」ということを強調しました。目まぐるしく改革が進む教育現場において、変わってはならないことについて論じました。
【共著】
加藤弘通 2019 教育心理学ー〈マインド〉から〈アウトカム〉へ 下司晶・丸山英樹・青木栄一・濱中淳子・仁平典宏・石井英真・岩下誠(編)『教育学年報11 教育研究の新章』世織書房, pp.141-160.
1990年代後半ー現在までの学校教育に関連する教育心理学の動向を方法に着目してまとめました。前半では質的研究・質的心理学の勃興に注目し、後半では統計改革およびエビデンス信仰の観点からまとめました。そして、その背景で「心(マインド)」をあり方・捉え方へのこだわりから、そうした心のあり方への関心が喪失し、結果(アウトカム)をいかに予測するかに関心が移ったのではないかと考察しました。
【共著】
加藤弘通 2019 1.発達するとは良いことばかりではない 北海道大学教育学部他(編) 2019 ともに生きるための教育学へのレッスン 明石書店,pp.14-17.
これから大学を目指す高校生を読者に想定し、研究紹介したものです。いじめ、自殺、自尊感情の低下など、発達することで起きてくる問題をとりあげることで、「発達するとは良いことばかりでない」ことと、「問題のなかに発達の可能性」をみるという視点を論じました。
【共著】
加藤弘通 2019 第10章 道徳教育と子どもの問題 荒木寿友・藤井基貴(編著) 道徳教育(新しい教職教育講座 教職教育編7)ミネルヴァ書房
道徳教育の教科化のきっかけの1つに、道徳教育によって規範意識を醸成し、子どもの問題行動を抑制したり、解決することが想定されてきましたが、実証的な検討を欠いていました。本章では、学級の荒れや自尊感情について具体的なデータをもとに、道徳教育と子どもの問題の関係について論じました。
【共著】
藤村宣之(編著)2018 いちばんはじめに読む心理学の本3 発達心理学[第2版] ミネルヴァ書房
第8章「青年期②~他者を通して自分を見る~」pp.151-168 を執筆しています。
主に思春期~青年期を対象として、基本的な対人関係の発達を論じるとともに、「なぜ問題行動を起こせるようになるのか?」「なぜ問題をこじらせることができるようになるのか?」という視点から、発達と問題行動の関係について論じました。初版に対し、自尊感情の記述などを加筆しました。
【共著】
大久保智生・牧郁子 2018 教師として考えつづけるための教育心理学 ナカニシヤ出版
2−5 学校や学級の荒れ pp.58-62を執筆しています。
学校や学級の荒れを解決するためにとられる「規範意識の醸成」というアプローチがもつ問題点を論じ、それ以外に取りえる方策として、問題を起こしている児童生徒個人へのアプローチと周囲との関係性へのアプローチを〈向上〉と〈共有〉を目指すアプローチとして論じました。
【共著】
高坂康雅・池田幸恭・三好昭子 2017 レクチャー青年心理学 風間書房
第14章 青年期の社会不適応 pp.219-235を執筆しています。
青年期に好発する諸問題を外在的問題(非行、いじめ等)と内在的問題(うつ、自傷、自殺、不登校・ひきこもり)についてわけて論じました。またこれらの諸問題を単に不適応行動=発達の失敗ととらえるのではなく、こういう問題を起こすことができる思春期・青年期の発達とはなにかを論じました。
【共著】
兵藤宗吉・緑川晶 2017 心の科学:理論から現実社会へ ナカニシヤ出版
第7章「発達Ⅰ」を執筆しています。
心理学の初学者にむけて、フロイトの性発達論、ピアジェの認知発達論、エンゲストロームの活動理論をできる限り平易に解説しました。単に各理論の特徴を論じるだけでなく、その理論的立場を取ることで「どのような現象が説明可能になるのか?」「どのように説明可能になるのか?」という点を重視して論じました。
【共著】
日本犯罪心理学会編 2016 犯罪心理学事典 丸善出版
「学校と非行」pp.52-53の項を執筆しています。
【共著】
香野毅 2013 KIDS こころの救急箱+ 静岡新聞社
Lesson5「くっつきたい子ども」,Lesson12「子どもサイズの『モノさし』」Lesson20「ひとり立ちを支える」へのコメントを執筆しています。
【共著】
長崎勤・森正樹・髙橋千枝(編著)2013 社会性発達支援のユニバーサルデザイン 金子書房
第18章「思春期の問題行動への発達的アプローチ」pp.208-217を執筆しています。
【共著】
福本俊・西村純一(編)2012 発達心理学 ナカニシヤ出版
第12章「発達と障害」pp.127-143-136 を執筆しています。
主要な発達障碍の定義とその特徴について論じ、発達という視点から、生じる様々な問題を理解する必要性を論じました。
【共著】
茂呂雄二・田島充士・城間祥子(編著)2011 社会と文化の心理学 世界思想社
第7章「生徒指導はなにを変えるのか」pp.129-143 を執筆しています。
ヴィゴツキーの教育論をもとに、生徒指導は何を変えるのかについて論じた。具体的には指導は直接子どもに働きかけるものではなく、その子どもが置かれた文脈や関係、アーティファクト(人工物≒教材・カリキュラム)に変化を加えることで、結果として子どもが変化するということ。そのためには、生徒指導も子ども自身を変えるのではなく、子どもの周囲にどのような文脈を用意するのが良いのかという間接的な指導の視点が必要であることを、学校の荒れという現象から論じました。
【共著】
鎌倉利光・藤本昌樹(編著)2011 子どもの成長を支えるための発達教育相談 北樹出版
第6章「子どもの問題行動とその対応」pp.66-80 を執筆しています。
反社会的な行動のその理解と対応について論じました。具体的には非行、学校の荒れ、いじめといったどの学校・学級でも問題になる現象について、初学者でも判るように論じました。またそれぞれについて問題をみる視点を強調しつつ、1つの考え方としてではありますが対応策まで述べました。
【共著】
大久保智生・牧郁子(編著)2011 実践をふりかえるための教育心理学 ナカニシヤ出版
第7章「問題児と向き合うことが生徒指導なのか」pp.83ー96 を執筆しています。
一般的に生徒指導と言われると「問題児とのかかわり」を中心に考えられがちです。しかし、実際に学校や学級が荒れてしまう際には、〈問題児中心主義〉的なかかわりが却って自体を悪化させることがあります。本章ではデータを用いて、実際に問題が解決していくとき、教師は問題児以外の生徒に目を向けていくことを示し、これまでとは異なる生徒指導の枠組みを提示しました。
【共著】
兵藤宗吉・緑川晶(編著)2010 心の科学~理論から実社会へ~ ナカニシヤ出版
第7章「発達Ⅰ」pp. を執筆しています。
心理学の初学者にむけて、フロイトの性発達論、ピアジェの認知発達論、エンゲストロームの活動理論をできる限り平易に解説しました。単に各理論の特徴を論じるだけでなく、その理論的立場を取ることで「どのような現象が説明可能になるのか?」「どのように説明可能になるのか?」という点を重視して論じました。
【共著】
藤村宣之(編著)2009 いちばんはじめに読む心理学の本3 発達心理学 ミネルヴァ書房
第8章「青年期②~他者を通して自分を見る~」pp.146-163 を執筆しています。
主に思春期~青年期を対象として、基本的な対人関係の発達を論じるとともに、「なぜ問題行動を起こせるようになるのか?」「なぜ問題をこじらせることができるようになるのか?」という視点から、発達と問題行動の関係について論じました。
【共著】
都筑学(編著)2008 働くことの心理学 ミネルヴァ書房
第5章「格差社会における若者の〈自己実現〉」pp.100-120 を執筆しています。
〈自己実現〉批判言説とひきこもり問題を取り上げつつ、ひきこもり青年が働くことの困難さについて論じました。具体的には、〈自己実現〉批判は、「自己実現など言っているから、うまくいかないんだ」と批判するが、実態は逆で「うまくいかないからこそ、自己実現的なものを求めるのだ」ということをいくつかの事例を通して指摘しました。
【共著】
都筑学(編著)2008 やさしい発達心理学 ナカニシヤ出版
第10章「わかり合えないないことをわかり合う思春期」pp.201-216 を執筆しています。
思春期を前期/後期に分け、データや事例を交えながら、前者を「大人から認められないことで、仲間から認められ自己が確立される時期」、後者を「周りから認められないことを認められることで自己が確立される時期」と定義しました。
【共著】
宍戸健夫・金田利子・茂木俊彦(監修) 2006 保育小辞典 大月書店
「いじめ」「心身症」「登校拒否・不登校」「アダルト・チルドレン」「競争」「個性」「仲間関係」「ソシオ・メトリー」を執筆しています。
【共著】
中島常安・請川滋大・畠山寛・畠山美穂・川田学・河原紀子(編著)2006 発達心理学用語集 同文書院
Part 4の『認知と言葉の発達』の「最近接発達領域」「論理的推論」「心の理論」他を担当しました。用語の解説だけでなく、現在、争点となっている問題や最新の情報を含め解説しました。初学者から研究者の方まで、幅広い読者を想定した用語集です。
【共著】
白井利明(編著)2005 迷走する若者のアイデンティティ ゆまに書房
第4章第2節「ひきこもりの心理」pp.189-213 を執筆しています。
ひきこもりの心理と支援について基本的なことを解説した上で、具体的な事例を通して、従来の「社会に向き合わない(向き合えない)者としてのひきこもり」というイメージから「社会と向き合う者としてのひきこもり」という形でこの現象に対するイメージの転換を図りました。
【共著】
谷冬彦・宮下一博(編著)2004 さまよえる青少年の心 北大路書房
コラム④「自己啓発セミナーと自分探し」p.26 を執筆しています。
自己啓発セミナーと自分探しの関係について論じました。自己啓発セミナーが衰退する一方で、他のメンヘル系商品がウケていることから、自分探しの形式が変化したのではないかと示唆しました。
【共著】
都筑学(編著)2003 やさしい心理学 ナカニシヤ出版
第10章「問題となる行動〜問題の見方と対策の立て方」pp.161-176 を執筆しています。
見方によって問題の原因が違って見えること、対策の立て方が変わってくることを事例を交え平易に書くよう心がけました。はじめて心理学を勉強する人、もう一度、心理学を勉強し直したい人におすすめです。
【共著】
矢島正見(編)2001 新版 生活問題の社会学 学文社
第2章「不登校・ひきこもり」pp.38-48を執筆しています。
不登校を理解するためには、不登校になること/不登校を続けることには違う要因が作用していることを理解する必要があります。この本では、不登校の発生と継続を分けて考える必要性を調査データと事例をもとに論じました。